ウラジオストク4日目:最終日
気がつけばあっという間に最終日。
お兄ちゃんからもらったマッチを眺めながら、この街で過ごした数日を振り返る。
初めてのロシアで相当にびびってたのが懐かしい。
予想外の居心地の良さにすっかり蕩けてしまった。
最後の夜は宿のみんなとロシア語版ハリー・ポッターを眺めながらお茶をしてお別れをした。
夜食を振舞ってくれたお兄ちゃんは「短いな~半年は居ないと街を堪能できないぜ」と言い、いつも通訳してくれたパキスタンのおじさんは「楽しかったよ、ありがとう。また遊びにくるんだよ」と優しく笑ってくれた。
優しい人たちに囲まれて過ごす時間の心地よさにすっかり解された旅だった。
スパコイナイノーチ、とおやすみの挨拶をして明日の電車に備えて床に就いた。
本数が物凄く少ないため、早めの便に乗っておくのが良いと思う。
まるで飛行機のようにエコノミークラスとビジネスクラスがあるが、差額が150円ほどなのでビジネスクラスを選んでみる。
約1時間ほどの乗車で空港へ到着。
駅と空港は直結しているので、雨の日でも安心。
せっかく立派な駅があるので、今後の増便に期待したいところ。
空港への入り口では荷物検査が行われてるので、ちょっと混みあうが、10分ほどで入ることができた。
だいぶ早く着いてしまったため、空港内を探索する。
この空港の地下には社員食堂があるのだが、一般客にも開放されており使用できる。
街中のスタローバヤと同じシステムなので、自分の食べたいものを指差して取ってもらう。
地下にあるため客が少ないと予想していたが、そこそこ席が埋まっていて賑わっていた。
市内のスタローバヤと比べて少々割高に感じたが、空港内の食事としては値段も控えめで満足感がある。
特にサーモンは肉厚で脂がたっぷり乗っていてとても美味しかった。
食事の後は腹ごなしに土産物店などを覗く。
海産物の販売店もあり、日本に着くまでの間なら保冷材も持ちそうなので、最後にここで購入するのはありかもしれない。
空港内の散歩を終えてたあとはカフェで一息つくことに。
カフェオレを飲みながら周りを見ていると、到着のゲート周りに花を持った人たちが沢山立っていることに気づく。
近くには花屋のスタンドがあった。郵便局は無いのに・・・
ロシアでは大切な人に花を贈る習慣が強く残っており、街中でも24時間営業の花屋があった。
しばらくするとゲートから人が出てきて、待ち構えていた人たちが花を手に近寄っていく。嬉しそうな顔を見ていると、こちらもなんだか嬉しくなる。
残りのカフェオレを飲み干して搭乗手続きに向かう。
途中で荷物のラップ巻きがあったのでやってみる。巻き終わって最後、好きなシール選んでねと言われてこのドラゴンを選んだ。今思えばこのシールでいらぬ出費をしてしまったかもしれない。帰国前の気の緩みを反省。
手続きを終えて飛行機に乗り込み、行きと同じパサパサのサンドイッチを頬張る。
あっという間に成田空港へ到着し、ウラジオストク一人旅は無事に終わった。
通常ならこのまま自宅へ帰るところだが、2018年の夏は甲子園を見に行きたいという気持ちが高まり、土産物だけ自宅に置いてすぐにまた出発。新幹線に飛び乗り大阪を目指したのだった。